技術者の定年が短いと言われる理由とは

一般的なサラリーマンの定年は60歳や65歳です。職業によっては一生現役であるケースもあります。果たしてIT系技術者は何歳が定年なのでしょうか。
以前、IT系技術者は35歳ごろが定年だ、と言われることもありました。字面だけ見るとネガティブな要素に感じ取れ、年を取るごとに先細りになるような印象があります。このフレーズが意味するのは、IT系技術者として一人前に仕事をするのが35歳ごろまで、それ以降は、マネジメントや資金調達のような上位ポジションの業務に進むケースが多い、ということです。
決して、クビになるとか、職が無くなるという意味ではありません。35歳ごろになれば、業務経験を積んでいるので、一人で捌ける仕事の量が増えるものです。協力会社や後輩に指示を出す役割も任され始めます。マシンの前でコードを書いたりテストをしたりする仕事から幅が広がるのです。
もちろん中には、定年までバリバリの技術者として、現場でマシンの前で働く人もいます。最近ではコーディングやテストの工程は人件費の安い海外に外注するケースが増えています。
そんな中で技術者として生き残るには、専門分野の最新知識に長けていると有利です。経験に裏打ちされた確かな知識があるので、組織の中で重宝されるでしょう。経験豊かな技術者がいると、マシントラブル時に、即座に課題を見つけられるので迅速な解決に繋がります。新しい技術を導入するときもオブザーバーとして意見を求めることもできます。
ただ、一人前に仕事をこなして周囲から認められるためには、それ相応の経験をしっかり積み、日々、技術者として成長する方法を模索し続ける必要があることを忘れてはいけません。